多くの外国語学習者が感じていることだと思います。
『私は会話が苦手だから、会話の練習をしたい!』と思うかもしれません。しかし、会話が苦手な場合、その原因の多くはインプットの量が圧倒的に不足していることです。
たとえば、『1週間フランスに旅行するのでフランス語の会話を習いたい』というケースなら、定型のフレーズをいくつか練習しておくのも良いでしょう。でも、自分の言いたいことを自由に言えるようになりたい、自分の言葉で表現したいと思うなら、そもそも脳に使えるフランス語をたくさん蓄えておく必要があります。
自由に使える言葉を増やすには、脳に蓄えた言葉の絶対量を大幅に増やすことが大切です。そのために必要なのは『とにかくたくさん読むこと』です。
珍しい例ですが、受講者の中には『私は会話が苦手なので、読むだけでいいです』とおっしゃる方がいました。私のモットーである『楽しく勉強する』を大切にしながら読解レッスンを続けていると、ある時点から、その方は自分の言葉(フランス語)で『1週間にあったこと』を説明できるようになりました。さらに、自分の会話スキルを伸ばすには条件法をマスターする必要があると気づき、『今やるべきこと』を明確にできたのです。最初は『会話レッスンは必要ない』と言っていたのに、読解レッスンを続けることで、会話が驚くほど上達したのです。