フランス語講師のブログ Au hasard des lectures にようこそ
今日はフランス語学習者の方にお勧めしたい「フランス語の扉」というファイスブックサイトをご紹介したいと思います。もうメンバーですよ!という方もいらっしゃると思いますが、ご存知ないかたにも是非知っていただきたいのでご紹介しますね。
フランス情報交換サイト: FBの「フランス語の扉」
この「フランス語の扉」というフェイスブックのサイトでは、フランスに関することなら何でも投稿できるのです。多くの方々がフランスの生活やイベント情報、勉強の進捗の報告や、時には質問を投稿したりしています。読んでいて楽しいので、私はよく拝見しているのですが、先日こんな投稿を見つけました。「DELFの結果が出たけど合格しているのかどうか分からないので教えてください」という投稿でした。
DELF・DALFはフランス国民教育省が認定しているフランス語の資格試験ですが、以前は日本では仏検に比べ認知度が低いような気がしていましたが、知名度と上昇とともに、受験者も増えてきたのですね。
さて、投稿者さんの質問に戻ると、せっかく受験して受験結果も出たのに、結果がフランス語で書いてあったために合否がわからなかったのですね。結果判定の文字は “admis” 。「認める」という意味の “admettre” という動詞の過去分詞で、「認められた」という意味になります。つまり投稿者さんは見事合格されていたのですね。もちろん、投稿者さんは “admis” の意味を理解できたと同時に、多くのメンバーの方々から祝福を受けることとなったのでした。
投稿者も戸惑った「合格」とはフランス語でなんていうの?
この投稿を見てはじめは「Trop mignon ! (なんて可愛い質問なんでしょう!)」と思ったのですが、実際のところ ” être admis”で「合格する」という言い回しを知らなければ、自分で調べるのは結構大変かも知れないと思い至ったのでした。辞書で調べるといってもadmis が admettre の過去分詞と知らないと難しいですしね。
実際に「合格する」を和仏辞書や、ネットで調べてみても、admettreは出てこずに、大抵の場合はréussir à un examenが紹介されていますね。これだと、投稿者さんの疑問が解消されないわけですね。中には、「合格する」の意味としてpasserが紹介されている辞書がありますが、これは間違いなので気をつけましょうね。passer un examenと言えば「試験をうける」ことを意味します。どうしてもpasserを使いたければavec succès を付け加えて、passer un examen avec succesといえば合格したことになります。
学生の頃の思い出話をひとつご紹介します
そういえば「合格」という単語について、学生の頃のことをひとつ思い出しました。学校の先生というのは、学生たちの心を掴むために、一つや二つおもしろい”ネタ”を用意していらっしゃるようですね。以下もそのひとつだと思います。
フランスの試験というは大抵が記述式なんですが、先生が言うには、解答欄に « Dieu seul le sait (神のみぞ知る)» と書く生徒がいるらしいのです。1人だけではなく、毎年複数人はこの答えで攻めてくるんですって。
なので先生も対抗策を決めていて、
« Dieu est reçu mais pas vous ! (神様は合格、君はダメ) »
とコメントされるそうですよ。
是非先生の小咄と一緒に「合格」の表現を覚えておいてくださいね。
豆知識として、「合格」には être admis の他に、être reçuもよく使われます。前者がadmettreの過去分詞で、後者がrecevoir の過去分詞です。形容詞的用法なので主語に性数が一致するのを忘れないようにしましょうね。